知床半島は、北海道の東端にあるオホーツク海に面しており、1964年に国立公園へと指定されました。そして2005年に、この知床半島とその沿岸海域が、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されました。
知床半島は、原始状態を保持している地区であり、優れた自然景観を持っているとして、国からの保護が徹底されています。
知床半島の原始性の高い陸上生態系の相互関係と、流氷が育む豊かな海洋生態系には、他には類を見ない特徴を見ることができます。冬になると流氷が訪れ、大量のプランクトンが知床半島にもたらされます。また知床半島付近には沢山のサケや魚介類が生息しています。
よく知られているのが、ヒグマやオジロワシなどが河川を遡上するサケを捕食するシーン。これらの排泄物や死骸は、植物の栄養素として陸地に還元されています。このような豊かで貴重な自然環境が、認められて、世界遺産の登録へとなったのでしょう。